利益を生む力
管理会計は利益を上げるためのもの。自分のために自由に設計する!
お悩みの状況
当社(飲食業)は創業以来、紆余曲折を経ながらも、順調に店舗数を増やし事業規模を拡大してきました。売上の増加とともに利益も増えるはずと思っているのですが、思ったほどに利益が出せず、資金繰りも厳しい状況が依然として続いています。1年に1回作成する決算書を見ても、どこをどのようにしたらよいのか、皆目見当がつきません。
解決までの流れ
このようなケースはこの会社様に限らず、多く見られます。自社の強みを対外的にアピールし、ブランド力を高めることで、売上規模を拡大していくことは、大変重要なことです。それと同時に、社内の経営環境に目を向けることも大切です。そこでキーになるのが管理会計です。
年度末に作成する決算書は、税務署や銀行、株主などに対して開示するための会計(財務会計)です。この財務会計は、様々な利害関係者との利害調整に用いられるため、税法や会社法などのルールによって縛られます。
これに対して管理会計は、企業(経営者)が自分が知りたいことを知る為に設計する会計です。したがって、自分のために自分のやり方で行う会計なのです。そこにルールはありません。
この会社様のケースでは、まず店舗ごとの収益構造を明らかにするため、店舗別会計を導入しました。店舗別会計では、売上や仕入だけでなく、人件費や家賃、減価償却費、消耗品など、店舗で発生する経費をすべて集計します。それにより、各店舗の利益がどのように作り上げられているのか、詳細に分析することができます。その結果、利益が出ている店舗の強みが明らかになり、利益が出ていない店舗の弱みも分かります。強みを横展開することによって、会社全体の収益力がアップしました。また、このような詳細な会計情報があれば、新規出店する際の計画や意思決定に利用したり、逆に店舗を撤退する際の判断基準に利用することもできます。